オウム病は主に鳥類の糞から人間に感染する感染症です。

たまに公園や駅前をうろつく土鳩から人間に感染してニュースになることもあります。

 

国立感染症研究所の発表によると、2006年4月1日から2017年3月31日までの1過去11年間で129人がオウム病に感染しているとのこと。年間で

中でもインコからの感染が56例あり、ペットのインコだからといって完全に安全ということはないことがわかります。

インコも飼い主も健康な生活を送るため、オウム病の対策を紹介します。

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オウム病の症状とは?

オウム病は感染から1~2週間の潜伏期間を経て発症します。

その症状は風邪とよく似ていて、高熱、悪寒、倦怠感、食欲不振、筋肉痛や関節痛、咳やたんなど。

重症になると肺炎を引き起こし、呼吸困難や意識障害、臓器障害が起きることもあります。適切な治療を怠った場合、最悪死に至ることも!

もしオウム病の疑いがある場合は、病院で早めに診察を受けましょう。その際に、インコを飼っていること医師に伝えることが大切です。

オウム病の感染を防ぐ方法

オウム病はオウム病クラミジアに感染した鳥類と接触することで人間にも感染します。

感染ルートは””や”唾液”です。

インコの糞からの感染を防ぐ方法

出したてホヤホヤの鳥のフンは3つの要素から成っています。

①糞

②尿

③尿酸(糞の周りの白い部分)

 

糞と尿が一緒に排泄されるので、湿っていたり、下痢気味の時はドロドロとした形状の時もあります。

このままではオウム病クラミジアが人間に感染するリスクはほぼないのですが、糞が乾燥することで危険度が増します。

 

糞が乾燥するとパラパラと粉状になってしまい、空気中に舞ってしまう可能性が高まるからです。

 

 

対策としては、インコの糞は乾燥する前にちゃんと掃除すること。

ケージの中で乾燥した糞は、無理に拭こうとせずに掃除機で吸ってしまうことも有効です。

放鳥中は家具の裏なんかに糞をして、そのまま乾燥してしまうこともよくあります。そういった物陰のフンも、しっかりと掃除機で吸い込むのが大切です。

空気清浄機を使って空気を綺麗にするのも効果的かもしれませんね。

屋外でも鳥のフンに注意!

駅前や公園でよく見かける土鳩は、5匹に1匹程度の割合でオウム病に感染していると言われています。

乾燥した土鳩の糞を吸い込むと、特に抵抗力の弱い高齢者や妊婦はオウム病に感染してしまうことがあります。

鳥の巣や休憩所などの下には、土鳩も含めた野鳥のフンで汚れまくっている場所がありますが、そういった場所にはあまり近づかない方がいいですね。

インコの唾液からの感染を防ぐ方法

インコの唾液にもオウム病クラミジアが存在している可能性があります。

いくら可愛いからといって、口移しでエサを与えるのは控えましょう。

また、噛まれることでも感染するリスクはあります。

噛む力の弱い小型のインコであれば問題ありませんが、噛まれて血が出ちゃうくらい強く噛んでくるのなら注意が必要ですね。

 

唾液からの感染は、飼い主側がインコとの接触に気をつければ、ある程度は感染を予防することができるでしょう。

飼い主やインコの体調にも注意が必要!!

自分が飼っているインコがオウム病クラミジアに感染しているかどうかはわかりませんが、インコが健康で元気な場合は、唾液にも糞にもオウム病クラミジアはあまり出てこないそうです。

だけどインコが体調不良になると、体内の菌が繁殖して糞に混入してしまうリスクも上がります。

飼っているインコの元気がないときは特に注意が必要ということですね。

 

また、飼い主の体調も大切。

しっかりと栄養バランスの良い食事を摂って、十分な睡眠も確保できていれば、体内の抵抗力や免疫力もしっかりとあるので、オウム病に感染するリスクは低下します。

ですが、不規則な生活や体力の低下などによって抵抗力が弱まっている場合は、少し菌に晒されただけでも感染してしまうかもしれません。

 

インコの体調と自分の体調を適切に管理することができれば、オウム病を防ぐことができるでしょう。

オウム病の治療は?

オウム病の治療は一般的には飲み薬を服用することで行いますが、重症の場合は点滴を打つことも。

何はともあれ、もしオウム病かもしれないと思った早めに病院に行って診察をしましょう。

飼っているインコについては餌や飲み水にお薬を入れて治療することが可能です。こちらについては動物病院で相談してみましょう。

インコからのオウム病対策まとめ

ペットショップで買ってきたインコだからといって、オウム病ではないとは言い切れません。

オウム病を予防するには、オウム病に関する正しい知識を持っていることが大切です。

  • 糞は乾燥したい内に掃除する
  • 掃除機で細かい粒子状の糞も除去する
  • 鳥と触れ合った後は手洗い・うがいをする
  • 口移しでエサを与えない
  • インコに噛まれるようないたずらはしない
  • インコが体調不良にならないようにバランスよくエサを与える
  • 飼い主も体調が悪いときはインコとの接触を控える

オウム病の対策をまとめると、こんな感じになると思います。

インコのためにも、自分や家族のためにも、オウム病には気をつけて楽しくインコを飼育したいですね。