インコに与えるエサは人間と同じで、たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミンにミネラルをバランスよく含んだものが最適。
特に小さな昆虫などを食べる機会のない飼育下のインコは、健康のためにもたんぱく質を十分にとることが大切です。
たんぱく質はインコの血肉となり、健康な羽を作り出す原料となります。
慢性的にたんぱく質が不足すると、発育不全、免疫力の低下、生殖障害、体重減少、羽毛生涯、内臓疾患などを引き起こすリスクが上がります。
特にわかりやすいのが、羽にあらわれる「ストレスライン」です。
インコは強いストレスを感じたり、たんぱく質が不足すると、羽に線が入るように見えるのです。
インコの健康維持のために必要不可欠な、たんぱく質を含んだエサを紹介ます。
たんぱく質豊富なインコのエサは?
昆虫を食べることもないし、肉食でもない、飼育下のインコの主なたんぱく源は、シード(種や穀物)やペレット(インコ専用の栄養食)です。
一般的にインコのエサとして売られているミックスシードには、たくさんの穀物が含まれています。
それぞれの穀物に含まれるたんぱく質の量は下記になります。
☆100グラムあたりに含まれる栄養素☆
たんぱく質 | 炭水化物 | 脂質 | |
ヒエ | 9.7g | 72.4g | 3.7g |
アワ | 10.5g | 73.1g | 2.7g |
キビ | 10.6 | 73.1g | 1.7g |
小麦 | 10.6g | 72.2g | 3.1g |
カナリアシード | 13.6g | 52.0g | 4.9g |
ソバの実 | 10.8g | 70.0g | 2.8g |
麻の実 | 29.5g | 31.3g | 27.9g |
オーツ麦 | 13.7g | 5.7g | 69.1g |
サフラワー | 16.2g | 34.3g | 38.5g |
市販のミックスシードにメインで配合されている、ヒエ、アワ、キビは、大体全体の10%くらいがたんぱく質なんですね。
ヒエ、アワ、キビは脂質の量も少なく、良質のたんぱく源となるでしょう。
たんぱく質をもっと与えたいのなら、麻の実やサフラワー、カナリーシードを与えるのもいいでしょう。
ですが、これらの穀物は脂質が多くてオーバーカロリーになる可能性もあるので、与えすぎには注意しましょう。
ちなみにミックスシードの中にカナリーシードなどの脂質が多い穀物が含まれていると、インコによっては脂質が多くて美味しいカナリーシードだけ寄り分けて食べちゃうこともあるようです。
ミックスシードを与えているのなら、バランスよく全部の穀物を食べているのか、食べ残しはないのか、十分にチェックしましょう。
次にペレットに含まれるたんぱく質の量です。
ペレットはたくさんの会社がいろんな種類を発売しているので、それぞれにたんぱく質の配合量は違っています。
詳しくは自分の使っているペレットの販売元で調べるのがいいでしょう。
ちなみに一般的なペレットには、たんぱく質が14~15%ほど含まれています。
つまり100gあたり14~15gです。
ミックスシードを与えるよりも、ペレットを与えているインコの方が、たんぱく質不足のリスクは少ないといえますね。
粟の穂は100gあたり約10.5gのたんぱく質を含んでいるよ!!
インコのおやつに含まれるたんぱく質
では次に、たんぱく質が豊富なインコのおやつについて。
インコの主食以外に食べさせる野菜や果物は、基本的にそれほどたんぱく質を含んでいません。
例えば小松菜は100gあたりたったの1.5gしかたんぱく質を含んでいませんし、他の野菜も大差ありません。
リンゴのたんぱく質も100gあたりたったの0.2g。
フルーツ全般も野菜と同様に、ほとんどたんぱく質を含んでいないと考えていいです。
フルーツや野菜はあくまでもおやつであり、食べさせる量も少ないので、おやつでたんぱく質を補給させるという考え方は止めておいた方がいいです。
まとめ
インコのエサでたんぱく質を含んでいてオススメなのはペレットです。
ですが、ミックスシードでもバランスよく食べさせることで、十分にたんぱく質を摂取することができるでしょう。
野菜や果物などの副際は、たんぱく質の補給源としては適切ではありません。
主食しっかりと食べさせることが、インコのたんぱく質不足を予防するために一番大切なんですね。