寒い冬は人間もエアコンやこたつなどの暖房器具を使います。
同じように、寒すぎる季節はインコにも暖房してあげましょう。
インコは熱い国で生まれた鳥なので、もともと暑さには強いです。
寒さについても、人間が過ごせる程度の気温であれば大丈夫。
ですが、極端に寒い日や、寒暖差の激しい日には、しっかりと暖房してあげるのがいいでしょう。
インコは寒いと羽を膨らませて、羽と羽の間に空気を取り込んで暖をとります。
インコをよく観察して、膨らんでいるようなら寒がっている証拠。
しっかりと暖房してケアしてあげましょう。
インコの暖房でよく使われるのが「電球ヒーター」です。
電球ヒーターは便利ですが、使い方を間違うとインコが火傷したりストレスを与えてしまうこともあります。
電球ヒーターの正しい使い方。
コードはかじらないように設置する
電球ヒーターの電源コードは、動物がかじっても大丈夫なように保護コイルが巻き付けられています。
ですが、ケージの大きさや設置する場所によっては、保護コイルが巻かれていない部分がケージの中に入ってしまうかもしれません。
インコはかじるのが大好きなので、噛み応えのあるものを見つけたら見境なく噛んでしまいます。
コードをかじれないように、設置する場所を工夫しましょう。
ケージの中に設置しない
電球ヒーターは安全に作られているので、それほど熱くはなりません。
ですが、長時間同じ位置で動かないことが多いインコは低温火傷をしてしまう可能性もゼロではありません。
熱くない温かいレベルの温度でも、長時間さらされることで皮膚の内部が火傷状態になってしまう、これを低温火傷と呼びます。ホッカイロなんかも長時間同じ場所を温めておくと低温火傷する可能性があります。
それと同じことがインコに起こる可能性もゼロではありません。長時間電球ヒーターにとまっていて、火傷してしまったインコもいるとか。
低温火傷を防ぐためにも、電球ヒーターはケージの外に引っ掛けて使うのがオススメですね。
ちなみに電球ヒーターを使うことでどれくらい温度が上がるかを調べてみました。
ある冬の昼下がり。
窓を開けた状態で、ケージに取り付けた温度計は19度を指しています。
この状態で電球ヒーターを使ってみると…
温度が23度になりました。
4度上昇しましたね。
ピッタリとくっつくくらい真横に設置していますが、それでも23度。真夏の室温と比べてもだいぶ低いですし、安全に使用できるのがわかります。
この状態でさらに窓を閉めてみました。
するとさらに気温は上昇し、26度となりました。
やっぱり密閉された空間になると、暖房効果も上がるようです。
もし夜中にケージをダンボールやカバーなどで覆っている場合は、その間にさらに気温が上昇する可能性があるので注意が必要ですね。
- 広いケージであれば、いつもインコがいる定位置とは遠い場所に設置する。
- 狭いケージであれば、ケージの外に設置する。
- 横に設置してインコが乗れるようにしてはいけない。
電球ヒーターは普通に使っても安全なように設計されてはいますが、このような工夫をしてさらに安全に使いましょう。
インコが寒ければ近くに寄れて、暑くなったら遠くに離れられる、そんな環境にするのが最高ですね。
夜中使い続ける場合は様子を見て
夜中から朝まで電球ヒーターを使い続ける場合は注意が必要です。
電球ヒーターはあまり明るくならず、夜中使ってもインコへのストレスはない…ということになっていますが、ず~っと電球ヒーターが赤く光っていることに強いストレスを感じる個体もいます。
電球ヒーターを暗闇で撮影してみました。
確かにそれほど明るくはありませんね。
ですが自分のベッドの真横に3メートルの電球ヒーターがあって、ず~っと淡い光を放っているところを想像すると…ストレスを感じるのもわかります。
中には夜中にパニックを起こすインコもいるとか。
電球ヒーターを取り付けた翌朝、ケージ内に羽が散らばっていたとしてら、それはヒーターのストレスでパニックを起こしてしまったことが原因かもしれません。
取り付ける場所を工夫したり、他の暖房方法を考えたりして対応しましょう。
また、換気の悪い場所で電球ヒーターを使い続けると、思いのほか気温が高くなってしまう可能性もあります。
インコは高温に強いので大丈夫ですが、冬にしっかりと寒さを感じさせることも大切。
そうしないと寒さに極端に弱くなってしまうかもしれませんし、季節外れの発情が始まる原因にもなります。
電球ヒーターを使う場合は、インコの状態を観察しつつ、適切に使いましょう。
我が家のぴこは…
では次に、我が家のぴこの電球ヒーター使用状況について。
ぴこはヒナのときに、しっかりと保温するために電球ヒーターを使っていました。
ですが成鳥になってからはまったく使っていません。
以前、発情のし過ぎでかかりつけのお医者さんに診てもらったとき、「発情を抑えるには季節感を感じさせるのが大事」とアドバイスを受けたからです。
それからは冬でも寒くないように暖房しすぎるのは控えて、それほど暖房効果のないパネルヒーターだけを使っています。
それでも元気いっぱいで飛び回っているので、少なくとも適温に保たれた室内では電球ヒーターは必要ないのかもしれません。
ただし電球ヒーターは、インコが病気になった時や、老鳥になったときなど、しっかりと暖房する必要があるときに使います。
インコの体調が悪いときは、なんといっても身体を温めてあげるのが大切。
電球ヒーターは暖房のためというよりも、体調不良時のケアのために持っていた方がいいかもしれませんね。
電球ヒーターに乗ってしまうのを防ぐ方法
もし、電球ヒーターに乗ってしまうクセのついてしまった場合は、ヒーターの上に乗れないように平面の止まり木を設置するのもオススメです。
長時間電球ヒーターの上に乗っていたら、低温やけどをしてしまうかもしれません。
上記の写真は、わたしが自分で作った四角い止まり木です。
これならヒーターの上に乗ることもありませんね。
ヒーターの温度では発火点に到達しないので燃えることはないと思いますが、念のためちょっと離して設置しています。
もし電球ヒーターの上に乗ってしまうようなら、このように電球ヒーターの上に何らかの障害物を設置するか、あるいはケージの外に設置するようにしましょう。
ちなみにハンドメイドの四角い止まり木はネットで販売しているので、興味のある方は覗いてみてください。