犬や猫もそうですが、動物は自分の体毛や手足を舐めてお手入れをします。
いわゆる”毛づくろい”のことですね。
これを専門的にはグルーミングと呼び、病気の予防、身体のお掃除や機能維持などの目的があります。
鳥も同じで羽づくろいというグルーミングをします。
羽はケラチンで出来ていて、人間の髪の毛と同様に生きた細胞ではありません。
なので、日々お手入れをしないとバサバサになり劣化していってしまいます。
インコにとっての羽づくろいは、人間のシャンプーと似ているかもしれませんね。
では、羽づくろいの役割について、もっと詳しく紹介します。
羽をキレイに掃除する
インコの羽根って、いつでもツヤがあってキレイですよね。
それは頻繁に羽づくろいをしているから。
羽をくちばしでこすることで汚れを落とし、羽を清潔に保てるのです。
もし汚れたまま放っておいたら、羽が汚くなって劣化が早まってしまうかも知れません。
羽に油分を塗って防水加工
インコは羽づくろいで、羽の付け根にある脂線から分泌される油分を、くちばしを使ってまんべんなく羽に行き渡らせます。
この油分が防水加工となり、汚れから羽を守るのと同時に、雨の日でも飛べるようになります。
水浴びをさせるとわかりますが、インコの羽ってよく水をはじきますよね。
これがインコにとってはとても大事なんです。
なので、暖かいお湯での水浴びは避けた方がいいとされています。
お湯で水浴びすると、羽の油分を必要以上に落としてしまうから。
寒い冬だとしたら、部屋をしっかりと暖房したうえで、適温の水で水浴びさせましょう。
羽を細菌から守る
羽に行き渡らせる油分には、羽の防水だけではなく抗菌効果もあると言われています。
羽づくろいで羽を細菌から守ることで、病気を予防しつつも、羽の品質を保持しているようです。
羽を寄生虫から守る
インコは羽づくろいで寄生虫、ノミやダニをこそげ取って取り除いています。
家で飼っているインコであれば、危険性は少ないかもしれませんが、これも大事な毛づくろいの役割です。
尾羽をくちばしでひとつひとつハミハミしたり、羽を大きく伸ばしてその下にある羽毛をついばんだり、インコの羽づくろいは見ているだけで可愛いものです。
そんな羽づくろいも、とても重要な意味があるのですね。
脂線から程よく油分を出すためにも、粟の穂やヒマワリの種などの高脂質のエサを与えましょう。
とは言え高脂質のエサは食べ過ぎたら太ってしまいますし、脂肪肝症候群になってしまう恐れもあります。
高脂質のエサと共に野菜やペレットなども食べさせて、バランスの良い食事を心がけましょう。
頻繁な羽づくろいは病気の可能性がある?
インコの羽づくろいは、とても可愛らしい仕草です。
インコも気持ちよさそうに羽の手入れをしているもの。
ですが、1日に何度も何度も、ず~っと羽づくろいをしていたら?
何かの病気ではないかと、ちょっと心配になってしまいます。
まず頻繁に羽づくろいをする理由のひとつに、「急に寒くなってきたから」という可能性があります。
羽づくろいで羽根をふんわりさせて、保温効果を高めようとしているのかも。
もちろんなんからの病気の可能性も考えられます。
疥癬症やダニなどによる皮膚病で痒いから頻繁に羽づくろいをしている可能性も考えられますし、ミネラル不足や寄生虫の影響で羽根を食べてしまうこともあるそうです。
ストレスの強い環境で飼育していると、自傷行為として自分で羽根を抜いてしまうことがあります。(毛引き症)
羽づくろいだけなら問題ありませんが、羽を抜いたり傷つけたりしている場合は要注意です。
☆羽づくろいを気持ちよさそうにしていますか?
→もし同じ場所をずっといじっていたり、辛そうには羽づくろいをしているのなら、何らかの病気の可能性があります。
☆身体は膨らんでいませんか?
→インコは寒さを感じると身体を膨らませますが、いろんな病気のサインであることも多いです。
不自然な羽づくろいが続くようなら、安易に自己判断せずに、念のためお医者さんに行って健康診断をしてもらいましょう!!
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