インコを健康で長生きさせるには、なんといっても栄養バランスの取れたエサを与えるのが大事です。
インコの栄養バランスに特化したペレットを主食として与えているのなら、いろんなエサを与える必要はありません。
ですが、タンパク質・脂質・糖質がメインのシード類を主食として与えているのなら、副食(おやつ)として野菜や果物を与えるのがオススメ。
シードだけでは不足しがちなビタミンやミネラルを補うことができます。
ですが、なんでもかんでも与えていいというわけではありません。
身体の小さなインコは、人間が平気な食べ物に含まれるちょっとした毒素でも致命傷になる可能性があります。
今回は、インコにエサとして与えてはいけない食べ物をまとめてみました。
インコには人間の食べ物は基本的にNG
人間の味覚にあわせて作られた味の濃い食べ物は、インコにあたえてはいけません。
塩味や醤油味、甘すぎる味付けなどは、インコの健康に悪影響を与えます。
せんべいやスナック菓子みたいなサクサクして歯ごたえのある食べ物はインコも大好き!
いちど味をおぼえると、「もっと食べさせて!」と催促してくる場合もあります。
ですが、その催促に負けて与え続けていると、肝臓や腎臓などに負担をかけてしまいます。
そのう炎を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
おやつを食べているとき、食事をしているとき、食べたそうに近づいてきたとしても、絶対に与えないようにしましょう。
チョコレート(カフェイン)は絶対にダメ!
インコにチョコレートは絶対に与えてはいけません。
それはチョコレートに含まれるカフェインがインコにとって猛毒だから。
同じくカフェインが含まれるカカオ、コーヒー、お茶葉なども与えてはいけません。
特に放鳥中は注意です!
チョコレートをバリバリ食べた後の小さなかけらが床に落ちているかもしれません。(実際私も、床にチョコレートのかけらが落ちていて、ヒヤッとしたことがあります)
インコにはパンも与えてはいけない
公園にいるハトは、人間の食べているものも見境なく食べます。
パンの切れ端をポイッと投げると、争うように食べて飛んで行ってしまいます。
そのため、「鳥はパンが大好き!!」というイメージがありますが、インコにパンを食べさせるのはNGです。
パンは粘着性の高い炭水化物であり、身体の小さなインコが食べ過ぎるとうまく消化することができません。
パンが”そのう”に溜まってしまい、そのう炎になってしまうリスクがあります。
”そのう”はインコの首部分にある、食べ物を維持的に溜める袋のような器官。
そこに粘着質のパンが溜まって、カビや雑菌の温床になってしまうのです。
同じ理由から、ご飯やうどん、ソバにパスタなどの炭水化物系の食べ物も与えてはいけません。
蒸かしたジャガイモや、ホクホクの焼き芋なんかもダメですね。
与えてはいけない野菜や果物
シュウ酸の多い食べ物
- ほうれん草
- レタス
- キャベツ
- なす
- 未熟なバナナ
- たけのこ
シュウ酸はカルシウムの吸収を阻害するので、身体の小さなインコには与えない方がいいとされています。
とくに野菜の中でもシュウ酸の含有量が多いほうれん草は危険。
シュウ酸の含有量が少ないキャベツやレタスであれば、ごく少量なら健康に悪影響を与えることはないでしょう。
芽キャベツやブロッコリー
芽キャベツやブロッコリーには、甲状腺腫のリスクを上げてしまう成分が含まれています。
ただしこれには賛否両論あり、ブロッコリーは食べさせて良いと書いてある専門書もあります。
「疑わしきは与えない方がいい」ということで、与えない方がいい野菜に加えました。
アボカド
アボカドにはペルシンという、インコにとって有害な成分が含まれています。
少量でもインコにとっては致命傷になるので、絶対に与えないようにしましょう。
刺激の強い野菜類
- ネギ類
- ニンニク
- ニラ
- ショウガ
このような”薬味”に使われるような刺激の強い野菜は、インコに与えてはいけません。
玉ねぎはみじん切りにすると、目に染みて涙が出ます。
ニンニクも生をかじったら辛くて刺激的。ニラやショウガも同様です。言うまでもないですが、ワサビもです。
これらの野菜類を食べさせるとインコが中毒を引き起こす可能性があるので注意しましょう。
バラ科の植物の種
タネに注意!!
- リンゴの種
- イチゴの種
- さくらんぼの種
- 桃の種
- びわの種
- あんずの種
バラ科の植物の種はインコが中毒を起こす可能性があるので与えないようにしましょう。
とくにイチゴの種は実についているので、イチゴ自体与えない方がいいですね。
生の豆類や大豆製品
生の豆類には「赤血球凝集素」と呼ばれるタンパク質が含まれています。
これはその名の通り、血を固まらせる作用があります。
もし体内で血が固まってしまったら、全身の血流が悪くなってしまうでしょう。
インコは身体が小さいので、この影響を強く受ける可能性があり、与えない方がよいとされています。
また、大豆に含まれるイソフラボンは、メスのインコの発情や産卵や誘発する可能性があるので、積極的に与えない方がいいでしょう。
水分の多い野菜や果物
水分が多すぎる野菜は、食べ過ぎると下痢を引き起こします。
少量ならいいでしょうが、与えすぎないようにしましょう。
果物の果実は、基本的に水分が豊富ですし、糖分も豊富なので少量だけ与えます。
水分量の多い野菜はこちら。
- レタス
- 白菜
- キュウリ
- チンゲン菜
与えてはいけない野草
- スギナ
- キツネノボタン
- ヨウシュヤマゴボウ
- ワレモコウ
- オナモミ
- アジサイ
- ニチニチソウ
- スズラン
- スイセン
- ポインセチア
インコが食べられる野草もたくさんありますが、食べてはいけない野草も多く存在します。
素人に野草の判別は難しいので、リスクを考えると野草を与えるのは控えた方がいいでしょう。
犬のフンや排気ガスで汚染されている可能性もありますしね。
インコに食べさせたくない食べ物まとめ
インコが食べない方がいい食べ物について、インコ飼育の専門書やネット上の情報をまとめてみました。
とはいえインコにも個体差があり、ここに紹介した危険な食べ物を食べ続けても10年以上生きたインコもいるようです。
「インコに与えない方がいい食べ物」は飼育本によっても微妙に違いますし、ネット上の意見もさまざま。
とはいえ、疑わしい食べ物はインコに食べさせない方がいいと思います。
基本は一種類の食品を一度に大量に与えるのは控え、たくさんの種類の副食を少しずつ与えるのがいいでしょう。
飼い主としてはちょっとめんどくさいですが、少量をたくさん与えた方がリクスも低くなりますし、いろんな栄養が摂取できます。
なにより、たくさんの食べ物は良い刺激となり、インコの楽しみになるでしょう。
*オススメのおやつ(副食)はこちらでまとめてあります。