インコなどの小鳥は体重が軽く、人間にとっては問題ないようなちょっとした有害物質にもすぐに悪影響を受けてしまいます。
実は身の回りにある香水やアロマテラピー、テフロン加工のフライパンなどは、インコにとってとても危険な成分が含まれています。
インコに何かあってから”知らなかった”ではすみません。
人間と暮らすインコが体調不良になったり、突然死しないために生活上の注意点を紹介します。
テフロン加工やフッ素加工の調理器具は注意
テフロン加工やフッ素加工のフライパンを空焚きすると、有毒ガスが発生して小鳥を死に至らしめることがあります。
(ちなみにテフロン加工は商品名であり、フッ素加工と同じと考えていいです)
その原因はフッ素樹脂を構成する「ポリテトラフルオロエチレン」という成分。これが加熱され、おおよそ300度以上になった時に有毒なガスが発生するといわれています。
人間にとってはまったく問題ないのですが、身体の小さな子鳥にとっては大問題!
小鳥は有毒ガスに敏感に反応するので、有毒ガスの危険がある炭鉱で利用されたり、あの地下鉄サリン事件のときも、小さなカナリアが有毒ガスを探知するのに使われていました。
毒ガス探知機として使用されるなんて、小鳥がかわいそうですね。
今では制度の高い危機が開発され、実際に小鳥が使用されることもなくなっているようです。
このような現場で利用されるほど、小鳥は有毒物質に敏感。テフロン加工の調理器具で料理するときは、しっかりと喚起を心がけたり、小鳥をキッチンから離れた場所に移動させましょう。
オーブンレンジ付き電子レンジも注意
以前、オーブンレンジを使用してペットのインコが亡くなってしまうという事故が頻繁に発生したことがあり、問題になったことがあります。
オーブンレンジを調べてみると、レンジ製造時に使われたオイルが加熱されて有毒ガスが発生した可能性があるとのこと。
この事件が発生したのは約20年も前の事ですが、特に新品のオーブンレンジを使う時はよ~く喚起するよう心がけましょう。
これは東芝の数年前に発売したオーブンレンジの説明書に記載された注意書きです。
香水やアロマテラピーはインコがいる部屋で使わない
キツイ香水をつけたままペットショップに来た女性。彼女が店から出て言った後、小鳥がゼーゼーと肩で息をしていたり、具合が悪くなった!!そんなペットショップ店員からの怒りのツイートが話題になったことがあります。
香水は人間にとっては「いい香り」で済むかもしれませんが、小さなインコにとって有害です。インコのいる室内では使わないようにしましょう。
また、同様にアロマテラピーも小鳥にとっては危険。
アロマ精油の注意書きにも「小鳥や小動物がいる部屋では使わないようにしましょう」と記載されています。
インコにとっては少しの香りでも危険なんですね。
殺虫剤や蚊取り線香
特に夏場に気をつけて欲しいのが、殺虫剤や蚊取り線香などの虫よけアイテムです。
殺虫剤は虫を殺す薬ですから、当然インコなどの鳥にとってもとても危険です。
昔懐かしい煙の出る蚊取り線香や、網戸につるして虫よけするタイプのものなど、あらゆる虫よけアイテムはインコの側で使わない方がいいでしょう。
人間だって密閉した部屋で殺虫剤をぶしゅーーー!!と使いまくったら気分が悪くなったり、めまいや頭痛が起きることもあります。
身体の小さなインコにとっては、その何百倍、何千倍もキツイってこと。
もし部屋にインコがいて、しかもゴキブリが出現したら…殺虫剤は使わずに新聞紙を丸めて戦った方がいいですね。
小鳥の健康を守るためにも。
塩素系の漂白剤や掃除用洗剤
排水口の詰まりや臭いを解消する塩素系の掃除用洗剤や、キッチンで除菌に使う漂白剤は、使用すると独特の塩素臭がします。
使用上の注意を確認してみても「小鳥のいる部屋では使用しないでください」とは書かれていません。
ですが、私は念のためインコがいる部屋では使わないようにしています。
「酸性の商品と混ぜると有毒ガスが発生する」という注意書きも怖いですね。
また、塩素系の洗剤を一気に熱湯で洗い流すと、その成分がすぐに分解されて有害なガスが発生する可能性もあるようです。
もし使う場合はインコをケージにしまってちょっと遠い場所に置き、喚起を良くしてからにしましょう。
家の外の工事や塗装作業も危険!
これは稀かもしれませんが、家の外で行っている工事や塗装作業で使われている有害物質が部屋の中にまで入り込む可能性もゼロではありません。
このような有害物質はインコにとっては危険です。
人間が「あれ、変な臭いがするな」と気づいた後では遅いこともあります。
もし近くで工事や塗装作業があるようだったら、部屋を閉め切るか、最悪の場合は作業が終わるまで別の場所に一時的に引っ越しさせることも考えた方がいいでしょう。
特に集合住宅の外壁塗装作業なんかは注意が必要ですね。
インコが中毒を起こすかもしれない食べ物
インコはとにかく部屋の中にあるものをかじるのが大好き!
テーブルの上に出しっぱなしにしていた本のページや、近くのスーパーのチラシなど、ちょっと見ないうちにガリガリかじってボロボロにしてしまいます。
かじるのは楽しいからであり、よいストレス解消にもなっているのですが、もし口の中にいれて中毒を起こすような危険なものがあったら大変です。
例えばチョコレート。
チョコレートにはカフェインやテオブロミンが含まれています。人間にとっては健康に良い栄養素ですが、小鳥が食べ過ぎると危険な成分でもあります。
シュウ酸が含まれたほうれん草も、食べたらすぐに具合が悪くなるというわけではありませんが、与えない方がいいとされています。
キャベツやカリフラワーなどの野菜も甲状腺腫瘍のリスクを上げる成分が含まれているので控えた方がよいでしょう。
また、薬品の付いた壁紙や、のどに詰まらせてしまうのようなモノにも注意が必要です。塗装された小さなおもちゃなども危険ですね。
好奇心旺盛なインコは何を口に入れるかわかりません。特に放鳥している時は注意しましょう。
アボカド料理で中毒死することも
アボカドには「ペルシン」という小鳥にとって有害な成分が含まれています。
人間が食べてもまったく問題ありませんが、インコなどの鳥が食べると中毒が引き起こされ、最悪死に至ることも。
嘔吐や下痢、呼吸困難、昏睡などの症状がでるようです。
食べさせるのはもちろんだめですが、加熱調理によって発生した煙も有害。
アボカドを調理中に隣の部屋にいたインコが死亡する、そんな事例もあるようです。
もしアボカドによって中毒が発生したら、一刻も早く動物病院に連れていってあげましょう。
注意点まとめ
- テフロン加工の調理器具やオーブンレンジの使用には注意
- 香水やアロマテラピーの使用は控える
- 塩素系の洗剤も使わない
- 殺虫剤はインコがいる部屋では厳禁!
- インコが口に入れて危険なものはだしておかない
身体の小さなインコはちょっとしたことでも命の危険にさらされてしまいます。
インコが体調不良になったり死んでしまった後で「知らなかった」では済まされません。
いつまでも家族として健康に飛び回ってもらうためにも、人間もインコが快適に暮らせる生活を心がけましょう。
“インコの突然死を防ぐために普段の生活で気をつけるべき注意点” への1件のフィードバック